一口に茶葉と言ってもいろいろな種類があり、「一体何が違うのかよく分からない」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、そういった方のために茶葉の種類について解説するほか、お茶を入れる際の1人分の量や保存方法などについても解説します。
茶葉の選び方がよく分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも茶葉とは?
茶葉とは、お茶の木の葉を指す言葉で「ちゃば」と読みますが、「ちゃよう」と読むこともあります。
日本茶インストラクター協会などでは、「ちゃよう」と読むことを推奨しているようです。
また、お茶として加工したお茶の木の葉を指す言葉として、使われたりもします。
茶葉の種類
緑茶の茶葉にはさまざまな種類が存在します。
その中でも代表的なものをいくつかご紹介していきます。
煎茶
煎茶は、蒸した茶葉を揉みながら乾燥させたお茶です。
煎茶は大きく2種類に分けることができ、茶葉を蒸す時間が長い煎茶を深蒸し煎茶、短いものを普通蒸し煎茶と呼びます。
緑茶の中では最も生産量が多いお茶です。
玉露
玉露は緑茶の中でも、高価な部類に入るお茶です。
蒸した茶葉を、揉みながら乾燥させるという点は煎茶と同じですが、煎茶とは茶葉の栽培方法が異なります。
玉露用の茶葉は収穫前に20日ほど日光を遮って栽培します。
茶葉にはテアニンという旨味成分が含まれていますが、テアニンは日光に当たるとカテキンという渋味成分に変化します。
このような理由から、日光を遮ることで旨味成分が多く、渋味成分が少ない茶葉に育つのです。
かぶせ茶
かぶせ茶は煎茶と玉露の中間の味わいのお茶です。
かぶせ茶用の茶葉は、玉露のように日光を遮って栽培しますが、玉露よりもその期間が短いため、煎茶より旨味成分が多いものの、玉露よりは少なくなります。
そのため、煎茶と同じ方法で入れると煎茶のような味わいになり、玉露と同じ方法で入れると玉露のような味わいになります。
緑茶の入れ方について、詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。
番茶
番茶は成長して固くなった茶葉を原料とするお茶のことです。
茶葉は年に数回収穫することができ、その年の1番最初に収穫する茶葉を1番茶(新茶)と呼び、以降は収穫した順番に、2番茶、3番茶と呼ばれます。
煎茶は主に1番茶から作られますが、番茶は2番茶以降の茶葉を使って作られます。
煎茶よりも渋味が強いのが番茶の特徴です。
玄米茶
玄米茶は、煎茶や番茶に焙煎した米をブレンドしたお茶です。
玄米茶という名前がついていますが、玄米以外に白米やもち米なども用いられます。
焙煎したお米の香ばしい香りが玄米茶の特徴です。
ほうじ茶
ほうじ茶は、煎茶や番茶を高温で焙煎したお茶のことです。
焙煎することによって生まれる香ばしい香りが番茶の特徴です。
また、焙煎することで茶葉に含まれるカフェインが少なくなるため、刺激が少ないお茶としても注目されています。
フライパンを使えば、風味の落ちた茶葉を使って自宅で作ることもできます。
ブレンドとシングルオリジン
緑茶の製造では、仕上げ工程で複数の茶葉を合組(ブレンド)するのが一般的です。
風味や味わいの異なる茶葉を組み合わせることで、味に奥行きを持たせることができます。
最近では単一の茶園で生産された単一の品種で作ったシングルオリジンのお茶も販売されるようになりました。
合組している緑茶は、「やぶきた」という品種をベースに、ほかの品種をブレンドして作られ、風味や味わいをある程度調整できるため、品質が安定しているのが特徴です。
一方、シングルオリジンの緑茶は、やぶきたをベースにしたお茶とは異なる味わいを楽しむことができます。
茶葉を選ぶ際には、この点にも注目すると良いでしょう。
1人分の量はどれぐらい?
1人分の茶葉の量は2gです。
3人分のお茶を入れたい場合は6gという具合に、必要な茶葉は2g×人数と覚えておくとよいでしょう。
しかし、1人分だけ入れる場合は注意が必要です。
2gの茶葉では味がうまく抽出されないことが多いので、1人分を入れる場合は少し多めの3gで入れると失敗が少なくなります。
保存方法
茶葉は日光の当たらない涼しい場所に、保管すること風味が長持ちします。
茶葉をダメにしてしまう要因をまとめると以下のようになります。
日光
酸素
高温
湿気
茶葉を保管する場合はこれらを避けるために、光を通さない密閉された容器に茶葉を入れ涼しい場所で保管する必要があります。
未開封のものであれば、そのまま冷蔵庫の中で保管しておけば大丈夫です。
開封済みのものは、茶筒に茶葉を移して保管するか、ジップ付きの食品用ビニール袋に入れて密閉し、冷蔵庫で保管しましょう。
茶葉を食べる方法
最近では緑茶の健康のために緑茶を飲む人が増えてきましたが、茶葉の成分には水溶性のものと非水溶性のものが存在します。
非水溶性の栄養は、茶葉そのものも食べない限り摂ることができません。
そのため、茶葉そのものを食べる「食茶」が注目を集めていますが、茶葉をどのように食べれば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
ここでは茶葉を食べる方法をいくつかご紹介します。
ふりかけ
茶葉をふりかけにすると、手軽に食茶することができます。
【用意するもの】
- お茶の出がらし 10g
- 梅昆布茶 10g
- ごま油 小さじ1
- ごま 適量
【作り方】
- 出がらしは水気を搾った後、フライパンでしっかり乾くまで炒る
- ごまとごま油を加えしばらく炒る
- フライパンから取り出し梅昆布茶を加えてよく混ぜる
フードプロセッサーで細かくした乾燥わかめを加えるなど、好みに合わせてアレンジすると良いでしょう。
調味料として使う
茶葉を調味料して使う方法もあります。
ケーキやクッキーの生地に練り込んだり、パスタのソースに混ぜて使う人もいます。
フードプロセッサーで細かくすれば、青のりのように使うこともできます。
生葉なら天ぷらも
生葉(なまは)とは、文字通り何の加工もしていない生の茶葉のことです。
お住まいの地域によっては、生葉を入手できる機会は少ないかもしれませんが、静岡県などのお茶の生産が盛んな地域では、新茶の天ぷらは春の味覚として親しまれおり、スーパーでも販売されています。
もしも、生の茶葉を手に入れられる機会があれば、茶葉を天ぷらにするのも良いでしょう。
まとめ
- 茶葉の読み方には、「ちゃば」と「ちゃよう」の2種類がある
- 茶葉の1人分の量は2g
- 茶葉を保存する際は、密閉して光の当たらない涼しい場所で保管する
茶葉の種類や保存方法について解説しました。
どの茶葉もお茶の木の葉を原料としていますが、種類によって味がそれぞれ異なりますので、いろいろな種類の茶葉を、試してみることをおすすめします。
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