梅干し茶とは?
緑茶や梅干しに健康効果があることは広く知られていますが、古くからお茶は薬として用いられていました。梅干し茶は、緑茶に梅干しを入れたもので、二日酔いの時に飲むと症状が和らぐ、風邪の引き始めに飲むと良いとされています。
関西には「大福茶」といって、正月に梅や昆布・黒豆などを入れた緑茶を飲む習慣があり、これは新しい年の無病息災を願う縁起物のお茶で、平安時代に疫病が流行した際、それを哀れんだある僧が、お茶を施したところ疫病が治ったのが起源と言われています。
大福茶が、現在の梅干し茶の起源と関係があるかどうかは、定かではありませんが、緑茶や梅干しは昔から健康に良いと考えられていたようです。
梅干し茶の6つの効果
動脈効果予防【効果1】
緑茶に含まれるカテキンやビタミンC・B2には抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの酸化を抑制することで、動脈硬化を予防する効果があります。
また、梅干しを焼くなどして熱を加えると、クエン酸と糖が結合してムメフラールという成分が合成されます。メフラールには血液をサラサラにするため、動脈硬化を予防する効果があるとされています。
体脂肪を減少させる 【効果2】
カテキンは、脂が腸から吸収されるのを抑制する作用や、代謝を高めることで、脂肪が燃えやすい状態にする作用があることから、ダイエットに効果があるとされています。
美容効果 【効果3】
緑茶にビタミンCが含まれていることは、先に紹介しましたが、ビタミンCは動脈硬化を予防するだけではなく、コラーゲンの合成に必要な成分で、コラーゲンは肌の水分を保ち、肌のハリを保つ役割があります。また、抗酸化作用によって、シミの素となるメラニンの合成を抑制する作用や、シミの色を薄くする効果があると言われています。
また、梅干しに含まれるクエン酸は、代謝を促し老廃物の排出を促す効果があることから、老化を抑制する効果が期待できると言われています。
ガンを抑制 【効果4】
がん細胞が増えるには、がん細胞に栄養を運ぶための血管が必要で、カテキンにはこのがん細胞への血管を作るのに必要な物質の活性を抑制する効果があるとされています。
細胞がある場所から、体内の別の場所へ移動することを遊走と呼び、ガン細胞が遊走して移動した先で増えることでガンは転移します。カテキンはこの遊走を抑制する作用があることから、ガンを抑制する効果が期待できると考えられています。
疲労を回復 【効果5】
梅干しにはクエン酸という有機酸が含まれており、これらの成分は疲労を回復する効果があります。
私たちが疲労を感じるのは、体内に乳酸が蓄積することが原因で、クエン酸はに乳酸を分解して体外に排出する作用があることから、疲労を回復する効果があると考えられています。
骨を丈夫にする 【効果6】
梅干しには骨の形成に必要なカルシウムが含まれていますが、カルシウムの吸収率はあまり高くないと言われています。クエン酸にはカルシウムの吸収を促進する作用あり、梅干しを食べることで、効率的にカルシウムを吸収できるため、丈夫な骨を維持する効果が期待できるとされています。
梅干し茶の作り方
梅干し茶の淹れ方には梅干しをそのまま使う方法と、梅干しを崩して入れる方法があります。健康効果を期待して梅干し茶を飲むのであれば、新茶よりも番茶がおすすめです。
茶葉に含まれるカテキンは、テアニンと呼ばれる成分が日光に当たることで合成される成分で、新茶は番茶ほど日光を浴びていないため、番茶よりもカテキンの量が少ないのです。
用意するもの(2人分)
- 梅干し 2個
- お湯 160ml
- 番茶 6g
淹れ方
- 湯呑に梅干しを入れます。
- 急須に用意した番茶を入れ、90℃程のお湯を注ぎます。
- 30秒ほど浸出させます。
- お茶を交互に少しづつ湯呑に注ぎます。
- 2煎目は1分程浸出させます。
梅干しの味を強くしたい場合は、種を取り除いて果肉を細かくした梅干しを湯呑に入れた後、同じ方法で番茶を注ぎます。
まとめ
- 緑茶のカテキンやビタミン、梅干しのムメフラールには動脈硬化を予防する効果がある。
- カテキンは脂肪の吸収を抑え代謝を上げることでダイエットに効果がある。
- 緑茶のビタミンCは、肌にシミができるのを抑制し、梅干しのクエン酸には代謝を促し老化を抑制する作用があることから、美容に良いとされている。
- 緑茶のカテキンには、ガンを抑制する効果がある。
- 梅干しにはカルシウムが含まれている他、クエン酸によってカルシウムの吸収が促進されるため、骨を丈夫に保つ効果がある。
梅干し茶は、梅干しと緑茶があれば簡単に作れますので、疲れを感じた時などに試してみてはいかがでしょうか?
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参考
Wikipedia 梅干し
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E5%B9%B2%E3%81%97
Wikipedia 福茶
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E8%8C%B6
Ume-usa
http://www.ume-usa.co.jp/kouka.html