なぜ水筒に入れた緑茶は色が変わってしまうのか?【酸化を抑える5つの方法】

なぜ水筒に入れた緑茶は色が変わってしまうのか?【酸化を抑える5つの方法】 緑茶の雑学

水筒に入れていた緑茶の色が、変わってしまったという経験はありませんか?

これは、緑茶に含まれる成分が酸化したことによるもので、酸化が進んだ緑茶は、渋味が強くなってしまいます。

この記事では、水筒に入れた緑茶の酸化を抑える5つの方法をご紹介します。

緑茶の色が変わる理由

緑茶には抗酸化成分が含まれる

抗酸化成分は他の成分より酸素と結合しやすいという性質があり、この性質によって他の成分が酸化するのを防いでいます。

緑茶には、カテキンなどの抗酸化成分が多く含まれているため、そういった成分が酸化すると、緑茶の色は茶色っぽく変化します。

茶カテキンの効果とは?

「宵越しのお茶は飲んではいけない」のか?

「宵越しのお茶は飲んではいけない」のか?

「宵越しのお茶は飲んではいけない」と古くから言われていますが、これは宵越しのお茶は体に悪いため、飲まない方が良いと言う風に理解されていることが多いようです。

確かに、時間が経つにつれ緑茶は酸化していきますが、それ自体に害があるわけではありません。

害があると言われているのは、淹れたお茶そのものというより、茶葉の方に原因があるようです。

 茶葉には、たんぱく質が多く含まれており、時間が経つと腐ってしまうため、急須に茶葉を入れたまま長時間放置しておくと、茶葉が腐ってしまいます。

宵越しのお茶を飲んではいけないと言われているのは、時間が経って腐った茶葉が浸かったお茶を飲むと、体に悪いということなのです。 

酸化が進むと色が変わり渋味が強くなる

酸化が進むと色が変わり渋味が強くなる

酸化が進んだ緑茶は、酸化したカテキンがタンニンに変化するため、カテキンの量が減ってしまい色も変化します。カテキン自体も渋味成分ではありますが、タンニンが増加することで、より渋みが強くなってしまいます。

水筒の緑茶は酸化が進みやすい

水筒の緑茶は酸化が進みやすい

今日使用されている水筒のほとんどは、保温機能があるものですので、緑茶をお湯で淹れた場合、しばらくは温かいまま持ち運ぶことができます。

しかし、緑茶の酸化は温度が高いと速く進むため、水筒で温かい状態を維持するということは、酸化が進みやすい状態が維持されるということでもあります。 そのため水筒に入れた緑茶は酸化が進みやすいのです。 

水筒の緑茶の酸化を押さえるの5つ方法

緑茶の酸化を完全に防ぐことは難しいですが、ちょっとした工夫で昼食の時に、酸化していない美味しい緑茶を飲むことはできます。

水筒に入れる前に緑茶を冷やす【方法1】

水筒に入れる前に緑茶を冷やす【方法1】

先にご紹介した通り、お茶の温度が高いと緑茶の酸化は速く進んでしまいますので、緑茶を淹れた後、すぐに冷やして水筒に入れることで、お昼まで緑茶を酸化させずに持ち運ぶことができます。

用意するもの
  • 急須
  • 茶葉(お湯80mlに対し5g程)
  • お湯(水筒の容量分)
  • 水筒
淹れ方
  1. 急須で緑茶を淹れる。
  2. 緑茶の量と同じぐらいの氷を水筒に詰める。
  3. 急須から水筒に緑茶を注ぐ。

これだけで、緑茶の酸化を簡単に抑えることができます。

水筒で水出しする【方法2】

水筒で水出しする【方法2】

ティーバッグを使って、水筒の中で水出しする方法もあります。使用する茶葉は、深蒸し茶などの味が出やすいお茶が向いています。

準備するもの
  • 水筒
  • ティーバッグ
  • 茶葉(水1リットルに対し10g)
  • 水(水筒の容量分)
淹れ方
  1. ティーバッグに用意した茶葉を詰める。
  2. 水筒にティーバッグを入れて水を注ぐ。
  3. そのまま抽出する。

朝に準備しておけば昼頃には、水出し茶が出来上がります。冷たい緑茶を飲みたい場合は、氷もいくらか追加しておきます。

深蒸し茶を水出しで淹れる5つのメリット

深蒸し茶を水出しで淹れる5つのメリット

水筒で氷出しする【方法3】

水筒で氷出しする【方法3】

ティーバッグを使って氷出しする方法もあります。この方法は、余り時間を掛けられない場合や、寒い時期や地域では、氷が解けないためおススメできません。

時間の調整が難しいのも難点ですが、氷が解けた冷たい水でゆっくり淹れることで、水に溶け出すカテキンやカフェインなどの渋味・苦味成分が少なくなるため、濃厚な旨味を感じられる緑茶になります。

準備するもの
  • 水筒
  • ティーバッグ
  • 茶葉(氷80gに対し6g程)
  • 氷(水筒の容量分)
淹れ方
  1. ティーバッグに用意した茶葉を詰める。
  2. 水筒の底にティーバッグを入れる。
  3. その上から氷を入れる。
  4. 水筒を立てたまま抽出する。
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飲む直前に淹れる【方法4】

ここまでご紹介した方法は、すべて冷たいお茶を淹れる方法でしたが、寒い時期には、やはり温かい緑茶が飲みたくなるのではないでしょうか?酸化させずに温かい緑茶を飲む最も簡単な方法は、お湯と茶葉を別々に用意しておき、飲む直前に淹れる方法です。

水筒にお湯を入れておき、お茶を飲みたいタイミングに合わせて、幅を詰めたティーバッグを水筒に入れば、淹れたての緑茶を飲むことができます。

緑茶の淹れ方【おいしく淹れる6つのコツ】

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レモン汁を入れる【方法5】

レモン汁に含まれるビタミンCは、抗酸化作用のある成分で水筒に数滴入れておくことで、緑茶の酸化を抑制することができます。 

まとめ

まとめ
  • 緑茶の変色は、抗酸化成分が酸化することで起こる。
  • 変色した緑茶は、タンニンが増加して渋味が強くなる。
  • 水筒に入れた緑茶は、温度が高い状態が維持されるため酸化が進みやすい。
  • 緑茶を冷やしてから水筒に入れることで、酸化を抑制できる。
  • 水筒の中で、水出しなどの方法でお茶を抽出することで、酸化を抑制できる。
  • 酸化していない温かい緑茶を飲みたい場合は、飲む直前に水筒のお湯にティーバッグを入れる方法がある。

せっかく飲むのなら美味しい緑茶を飲みたいですね!水筒に緑茶を入れる時は、ご紹介した方法をぜひお試しください。

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